勝ち目はあるのか? その2 |
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| 前回より2ヶ月過ぎているが続き AMDは現在、L3の修正版を B3ステッピングとして出す予定 そのあとこの次に来るステッピングは 本来なら65nmのCステッピングなのだが AMDはCステッピングを45nmプロセスで生産する 何故AMDは45nmプロセスに急ぐのか? それはIntelに対抗する為に 消費電力の低減とコストの削減である事は 色々な所で言われており自身もそう思っていた しかし最近それだけではないと思い始めてきた
45nmプロセスはAMDにとって 分岐点になるのでは無いかと思われる 先ず、今までAMDのCPUは単一のウェハから 全てのプロセッサを生み出していた つまりOpteronとして無理だったら Athlon系にしてAthlon系としても無理だったら Sempronにする この方式でCPUを作っていくとしても 製造に関しての根本的な問題は解決していない 根本的な問題とは立ち上がりからの歩留まりの向上 これがスムーズに進まない限り Opteronすら発売できない事になる それを技術的な方法以外で改善する為に 45nmプロセスでは分岐するのである
先ず65nmプロセスをそのままシュリンクしただけの CPUを発売する それだけなら以前と同じなのだが違うのは Opteronにする場合は 4コア×2のMCM構成で売る代わりに 周波数は向上しないのである サーバー用では周波数よりも 命令同時発行数の方を重視するので コア数を増やした方が効率がよい それに対しPhenomはMCM構成は取らず 4コアのまま周波数を向上する これはデスクトップ用でマルチコアは不必要という判断の下 周波数の向上を優先するのである
つまりサーバー用とデスクトップ用の周波数をずらすのである どのプロセスでも最初は高い周波数の物が取れないので 今までのAMDはその時点で原価割れに近づいている ローエンドを切り替えるのに使っていた しかしそれが薄利多売になっている最大の原因である この状況を改善する為、周波数の低いしか取れないなら コア同士をMCM構成にして売り 高い周波数で取れるようになったら 単一のコアとして売るのである これならばある一定の歩留まりラインを超えてから 発売するスタンスを取る必要が無く 歩留まりの低い状態からでも製品が投入できるようになる こうすれば作り始めから製品として売りさばく事が出来るので 歩留まりをあまり気にする必要が無くなる 多分、その為のモジュラー設計であり サーバー~デスクトップ用は一枚のウェアを こういった形で分割するようになる そしてこの中でエラーのあるコアをピックアップして AthlonやSempronを取るのである
AMDの兄貴がこの間の演説で言った事に 45nmにはまだ発表していない隠し球があるという 個人的な予想では45nmの製品が本格的に発売される前に 1.8GHz以上で4コア×2のMCM構成を取った PhenomFXの発売ではないかと思うのだが もしかしたら4コア×4のMCM構成も有り得る (G3MXで最大16枚のメモリに対応する予定なら コアが16コあっても不思議ではない それに本来なら4リンクあるハイパートランスポートだが SocketFでは3リンクしか使っていないので 4コア×2×2の多重MCM構成も有り得る) もし16コアを実現したとしてもダイサイズは Nehalem8コアの約1.5倍 シングルコアの性能では負けるが総合性能なら ハイパースレッティングより物理コア搭載の方が 優れているのは当たり前なので勝てる (仮にNehalem最高周波数と言われる3.2GHz×8と Shanghai最低周波数となる1.8GHz×16なら ほぼ互角であり2.4GHz以上になればコスト的にも上回る) これが完成したらIntelは 45nmだけでなく32nmも危うくなる
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2月9日(土)17:42 | トラックバック(0) | コメント(0) | パソコン関連:AMD | 管理
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